こんにちは若草カイロです。
今回は9月・10月に増える体調不良―自律神経と「記録的猛暑」の関係性を少し専門的に書いてみました。
今年2025年の夏は記録的猛暑!!
今年の夏(6–8月)の日本の平均気温は平年比+2.36℃で、
統計開始以来もっとも高温ということです!!
暑熱負荷の強さ・長さが、からだの回復力に影響している現実的な指標です。(東京交通局)
なぜ9月・10月に不調が噴き出すのか?
1) 体温調節ストレスと交感神経優位
猛暑期は発汗・心拍増加によって放熱を続けます。脱水や電解質不足が重なると起立時の血圧調整が不安定に。結果として交感神経優位が持続し、めまい・動悸・頭痛・肩こり・倦怠感が起きやすくなります。
2) 睡眠の質低下と概日リズムの乱れ
熱帯夜は(深い眠り)が削られます。日照時間は9月から目に見えて短くなり、体内時計の再同調が必要になる一方、夏の不規則な生活リズムが尾を引くと眠気・集中力低下・気分変動が出やすくなります。
3) 消化器負担と副交感神経
冷たい飲食や冷房下での長時間滞在は内臓血流を低下させ、消化運動を司る**副交感神経の働きを鈍らせます。胃もたれ・食欲不振・下痢/便秘が「秋バテ」の一部として現れます。
4) 寒暖差・気圧変動
朝夕の急な冷え込みや台風シーズンの気圧変動は、自律神経の切り替え負荷(交感↔副交感)を高め、筋・筋膜の緊張、首肩こり、頭重感を誘発します。
季節の変わり目のこんな症状は自律神経のサイン
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朝起きても抜けない疲労感、午前中の不調
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立ちくらみ、頭痛、首肩の張り、末端の冷え
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動悸・胸のざわつき、息苦しさ(安静時に強い場合は医療機関へ)
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胃の重さ、食欲低下、下痢/便秘の反復
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入眠困難・中途覚醒・浅い睡眠、日中の強い眠気
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気分の浮き沈み、集中力の低下、イライラ
救急受診推奨の赤信号:発熱が続く、体重減少、胸痛や強い息切れ、意識が遠のく脱水症状、麻痺やろれつ障害――これらは速やかに医療機関で評価が必要です。
当院での評価とアプローチ(整体)
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呼吸機能改善:呼吸効率と副交感神経の働きを高め、心拍変動の安定化を狙います。
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肩首の過緊張の解除:頚部への過負荷を避け、頭痛・めまい・眼精疲労を軽減。
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体幹—骨盤—足部の軸づくり:循環・体温維持・内臓支持を助け、疲労回復の土台を整えます。
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自律神経セルフケア:呼吸誘導・軽運動の組み合わせで「切り替わる身体」をアドバイス。
自宅でできる「9月リセット」実践プログラム(2週間)
1. 生活リズム
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起床・就寝を固定(±30分以内)。朝はカーテンを開け自然光を10–20分浴びる。
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昼寝は20分以内(16時以降は避ける)。カフェインは14時以降控える。
2. 室内環境(睡眠)
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就寝時の**室温26–28℃・湿度50–60%**を目安に。寝具は吸湿発散性を。
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寝る90分前の入浴(38–40℃で10–15分)。深部体温の“いったん上げて下げる”を利用。
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就寝前1時間は強い光・画面を避ける。
3. 水分・栄養
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こまめな水分補給+適度な電解質。冷たい一気飲みより常温で分割。
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食事は温かい汁物・発酵食品・良質なたんぱく質を基本に。冷菓・揚げ物・アルコールの取り過ぎに注意。
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胃腸が弱い日はおかゆ・具だくさん味噌汁など“温・柔・淡”を意識。
4. からだを「副交感」に切り替えるルーティン(朝・夜 各5〜8分)
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横隔膜呼吸:4秒吸う—2秒止める—6秒吐く × 6〜8サイクル。
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胸郭オープナー:壁に両手を当て胸を開き、呼吸に合わせて30秒×2。
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前頸部のやさしい伸長:うなずき動作で後頭下筋群の緊張をリリース(痛みが出ない範囲)。
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ふくらはぎポンプ:つま先立ち20回×2セット(循環と体温維持を後押し)。
5. 日中の軽運動(週3–5回)
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会話ができる強度の早歩き10–20分、または階段上り。
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長時間座位は45–60分ごとに立つ。胸を開いて3呼吸。
症状別ミニアドバイス
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めまい・立ちくらみ:起床時はサッと立たず、足首→膝→股関節の順に関節を動かすを数回。朝はコップ一杯の水分。
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頭痛・肩こり:冷房下での長時間作業は首の後ろを冷やし過ぎない。後頭部を温め、鎖骨下の軽い圧迫呼吸で胸郭を動かす。
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胃腸不調:冷たい飲料・食べ過ぎ・不規則な時間を三大トリガーと認識。**“温かい炭水化物+たんぱく質+汁物”**の定食化で安定。
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睡眠不良:就寝2–3時間前の強い運動と、アルコールの「寝つき改善」は翌日の自律神経を乱す要因に。入浴と照明調整を優先。
注!!今年の「9月・10月」は少し長引くかもしれません
夏の終わりが高温のまま推移しやすく、10月に入っても暑さ由来の負担が残る見込みです。
早めの生活再調整と、胸郭・呼吸・頸肩部を中心とした整体ケアで、
交感神経優位・乱れのループから抜け出しましょう。
必要に応じて当院で評価・施術を行い、個別のセルフケア処方までサポートします。